田んぼで生まれた魚たち

田んぼの落水をしてずいぶん経つのですが、田んぼの町なり(均平)が悪くて一気に水が落ちなかった田んぼも、このところ、ようやく天気が続いて、乾いてきました。
排水用の水口から逃げそこなった魚たちが最後に残った水たまりに集まっています。
最後に残った1m程の水溜まりです。
そっと覗いてみました。
メダカがいっぱい泳いでいるのが分かりますか?
このまま放っておくと水がかれて死んでしまいます。
可哀想なので救出することにします。

網で一すくい、ざっと数千匹は入っているかな?
すごい数のメダカです。
田植えをしてから、秋の落水まで、途中で水を落とさずに深水で管理していたので、魚たちが死なずにこんなに育ったのです。
ちなみに、この田んぼは合鴨を入れていた圃場です。
合鴨が生き物を食べ尽くすなんて言う人もいますが、そんな事絶対にありませんね。
どうです、このメダカの量!

マツモムシもいますね。
わずか1m程の水溜まりに、数万匹は集まっているでしょう。
これはモツゴです。

田んぼで生まれた鯉の子も、12~3㎝に成長していました。
子ブナも10㎝近くに成長しています。
尻ビレのところにスジエビも見えます。
これは別の田んぼの干上がった水溜まりで、息絶え絶えだったナマズです。
20㎝以上ありますが、ゲッソリとやせています。
おそらく、増水したときに川から上がってきて、そのまま田んぼの中にいたんでしょう。

田んぼで生まれたほとんどの魚は、落水時に水口から川へと逃げています。
紹介したこの魚たちは、逃げ遅れたほんの一部の魚たちです。

田んぼで育つのは稲だけでなく、こんなに沢山の魚たちや虫たちも育んでいるのです。
田んぼの命の豊かさ、少しお分かりになれましたか?

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